・電話が故障したけれど、どうすればいいのかな?
・電話機を買い替えたほうがいいのかな?
・自分で直せないかな?
こういった疑問に答えます。
・電話の修理依頼についてわかる。
・電話機か線が原因なのかがわかる。
・自分で直せる故障と直せない故障がわかる。
スマホが普及した現在でも、家庭で固定電話を使っていることが多いです。ある日、突然、固定電話が使えないと、たいへん不便ですね。
私は長年、電話の故障修理に携わってきましたので、故障の原因について、ある程度の知識があります。そのあたりについて書いています。
効率よく電話が直せまるよう、参考になれば幸いです。
電話の故障の原因を自分で調べよう!意外と簡単に直る【固定電話】
家の固定電話機が故障すると、あせりますね。しかし、あわてて新しい電話機を買ってはいけません。電話機でなく線が切れていたり、外れていたりすることが原因の場合も多いからです。
もし、あなたがもう一つ電話機をもっているならば、その電話機で使用できるかできないかを試して見ましょう。使用できれば電話機の故障で、使用できなければ線の故障ということがわかります。
もう一つの電話機でテストする長所は、雑音や音声が小さいなどが調べられる点です。
※ただし、もう一つの電話機が故障している場合もあるので、注意してください。
テスターがあれば、下記のとおりに電圧を測ることで、線の状態を調べることができます(光回線は調べられません)。
■アナログ回線で直流48V前後、ISDN回線で直流60V前後でていれば正常です。
■ISDN回線は、TAなど端末接続状態で28V前後でていれば正常ですが、主装置やPBXの場合、電圧が極端に低かったり高かったりする場合があります。
■ADSLやVDSL(マンション専用)は電圧が0Vですので注意してください。ただし、ISDNやアナログ回線を共用で使用している場合、前記した電圧がでます。
■電話の差し込み口の金具は、とても細いため測りにくいですが、慎重にやればなんとかできます。
※テスターでは、雑音や音声が小さいなどは調べられません。
※ISDN回線は電圧が正常でも、正しく使用できない場合があります。逆に電圧が極端に低い場合でも、TA(ISDN用のターミナルアダプター)の種類によっては正常に使える場合があります。
「テスト用の電話機やテスターなんかもってないよ」という場合、ケーズデンキのような大きな家電販売店で2千円ぐらいの電話機が売っています。それでテストするのもいいでしょう。
電話会社へ故障の依頼をする前に、もう一つやるべきこと
上記の方法で解決しない、あるいは出来ない場合、電話会社(NTT、ソフトバンク、KDDI等)に連絡して、故障修理依頼をしましょう。
ただし、できれば、もう一つやるべきことがあります。それは線が外れているか、途中で切れていないかをしらべることです。
線が外れていたり、電話機の電源が抜けていたりすることが意外に多いのです。また、ネズミやペットが線を噛んでいて切れている場合もあります。この場合、電話機コードという線を交換するだけで直ります。
電話機コードは家電店で売っていますが、電話会社の故障修理担当が無料で交換してくれる場合もあります。
修理依頼した場合、マンションは管理人か管理会社にも連絡しよう
修理依頼した場合、マンションでは共用部の電話設備で作業をすることもあるので、管理人か管理会社にも連絡しておきましょう。電話設備の扉にカギがかかっている場合があるからです。
もちろん、カギがかかっていないマンションも多いので、そのあたりのことを確認しておきましょう。
共用部の電話設備で作業できない場合でも、室内の差込口や点検口内を修理するだけで復旧することもありますので、電話会社の故障修理担当に依頼するのが得策です。
また、故障修理の技術員は、テスターや試験用の電話機をもっています。駆けつけてくるまで、待たなければなりませんが着実です。暇なときは、その日にきてくれたり、繁忙期は何日も待たされたりします。
電話機の付近についている機器が故障の場合もある
電話機や線、以外に、付属している機器の故障の場合があります。付属している機器は、回線の種類ごとに異なります。
固定電話の回線の種類は、光回線やADSL、VDSL、ISDN、アナログ回線です。それぞれに付属している機器は、次のとおり。
回線 | 付属する機器 |
---|---|
光回線 | HGW(ホームゲートウェイ)、TA(ターミナルアダプター)、ONU(光回線終端装置) |
ADSL回線 | モデム(変復調装置)、スプリッター(アナログ回線用) |
VDSL回線(マンション・ビル専用) | HGW(ホームゲートウェイ)、モデム(変復調装置)、スプリッター(アナログ回線用)、フィルター(ISDN回線用) |
ISDN回線(INS回線) | TA(ターミナルアダプター) |
アナログ回線 | 0033モバイル節約アダプター、ガス検針装置、警備機器など。※アナログ回線は機器が付いていない場合が多い。 |
これらの機器が故障している場合、ます、ランプが正常に点灯、あるいは点滅しているか確認しましょう。ランプ状態が正常でも故障していることがあります。
また、ただ単に機器がフリーズしていることも多いので、その場合、機器の電源ON・OFFをしてみましょう。
※ただし、機器の電源ON・OFFはが原因で故障する場合があるので、自己責任でおこなってください。あるいは電話会社の指示のもとにおこなってください。
機器は熱に弱いので、設置場所に注意!
電話機の近くに設置する機器は、電子部品でつくられていますので、熱に弱いです。熱によって故障することも多いです。
ですから、機器に熱がこもらないように設置しましょう。
お菓子箱や引き出しに機器を入れていることがよくあります。これでは機器に熱がこもり、早死にします。必ず風通しのよい場所に設置しましょう。
また、他の機器と重ねて機器を置いてはいけません。機器同士の熱で温度が上がり、故障の原因になります。
機器の通風口を塞いではいけません。これも機器の温度が上がり、寿命が縮みます。
湿気も大敵だ!
湿気も故障の大きな原因になります。
台所や加湿器のそばに電話機や機器をおくのは、なるべく避けたほうがいいです。もしくは通気をよくして、湿気がこもらないようにしましょう。
電話機や機器だけでなく、線や差込口がサビる場合も多いので注意しましょう。できれば湿度計などで常にチェックするといいかもしれません。
昔の木造住宅などでは湿気で電話機などが壊れることは少なかったのですが、現在の高気密住宅は湿気がこもりやすく、故障の一因ともなっています。
電子レンジや冷蔵庫、電話機FAXのノイズが原因のときもある
電話機や付属の機器は電子部品でつくられているため、ノイズにも弱いです。
電話機FAXの近くにADSLモデムを設置すると、音声やネット接続に影響することがあります。
冷蔵庫や電子レンジの側にコードレスホンを置いて雑音がでる場合もあります。
これらの現象はすべての電話機や機器に起こることではなく、まれに発生するという感じです。もし、発生した場合の対処方法は簡単です。それらの機器の距離をとればいいだけです。
丁寧に使えば電話機は、30年はこわれない!
通常、電話機の耐用年数は6~7年とされていますが、実際はそれ以上、長く使用できる場合が多いです。なかでは30年ぐらい使えることもあります。
しかし、間違った使い方をすると、1年も持ちません。
いざ、という時に困らないよう電話機の取り扱いは、普段から注意しましょうね!