・5G(次世代移動通信)が開通すれば、早くなるのかな?
・5Gは、いつぐらいから使えるようになるのかな?
・5Gの問題点はなんだろう?
こういった疑問について答えます。
・現時点での5G(次世代移動通信)のマンション対応の概要がわかる。
・5Gのメリット・デメリットがわかる。
5G(次世代移動通信)の商用サービスがはじまってから一年ほどたちますが、それに伴い、いろいろな情報も書籍やネットで紹介されるようになりました。
それらの情報の一部を拾い集め、今後、マンションでも利用できるのかどうかを簡単にまとめてみました。
マンションのインターネットが遅い!5Gで改善されるのか?
5G(次世代移動通信)やローカル5G(建物・敷地内専用)が整備されれば、当然、マンションのインターネットの遅いは解消されます。ただし、本当に整備された場合の話です。
なぜならば、5Gが普通に使用できるようになるまで、かなりの年数を必要とするからです。
しかし、急速に5G用基地局の設置がすすんでいる地域では、意外と2~3年ぐらいで、5Gの恩恵に預かれるかもしれません。5Gに関するニュースを見ると、各事業者ともに猛烈に置局に取り組んでいるからです。
おそらく人口が集中する都市部や、駅、公共施設周辺あたりから基地局の設置がすすむのではないでしょうか。
政府の指針では、5G用周波数割り当てられた事業者は、5年以内に50パーセントメッシュ(10km四方のメッシュ)でエリアをカバーするといわれています。
これだと運がわるければ、少なくとも五年以上先にならないと、5Gが自宅で使えないかもしれません。
しかも、5Gの電波がマンション内に届いたからといって、使えるわけではありません。なぜならば、5Gの電波が直進性と障害物に弱いからです。建物内の固定電話やホームゲートウェイとして5Gの電波を使うには、いろいろ課題があるのです。
ちなみに、家庭やオフィスなどで固定アクセスとして用いることを、FWA(Fized Wirekess Access)といいます。
同じマンションでも電波に違いが出る
同じマンションでも部屋によって、電波の安定・不安定に差が出ます。やはり、電波が直進性が強く障害物に弱いからです。
運よく、5G基地局から障害物がなく、直接、窓から電波が入ってくる部屋でしたら、安定します。そうでなければ、電波は不安定で、正常にインターネットに接続できません。
この対策として、アンテナと中継機を取り付けることです。でも、いま現在、ネットで調べても、そのような一般家庭向けのアンテナと中継機は、販売されていません。ニーズがあれば、おそらく販売されるようになるでしょう。
中継機は室内に置き、アンテナをベランダなどの室外に設置します。エアコン用の穴にケーブルを通して、中継機とアンテナを接続できるのではないかと思います。
あるいは窓の外へアンテナと中継機が一体となった機器を設置して、室内に電波を中継する方法も考えられます。この場合、電源の確保が少し手間になるでしょう。
ローカル5G(建物・敷地内専用)は、マンションで普及するのか?
5Gには、公衆の無線と、建物や敷地内専用のローカル5Gがあります。ローカル5Gの基地局がマンション内に設置されれば、問題なく超高速のインターネットが楽しめるはずです。
しかし、ローカル5Gは、費用の面で課題があります。ローカル5Gの設備は、いま現在、かなりのコストがかかります。
ここ数年内は、費用対効果が得られそうな大規模マンションでないと、導入は難しいでしょう。規模の小さなマンション、あるいは予算がとれないマンションは、導入コストが下がるまで待たなければなりません。
考えられるローカル5G基地局のマンション設置方法は、敷地内に電柱を建て、そこへ設置するか、建物内の適切な場所へ基地局を置くことでしょう。
あるいは、東電柱やNTT柱、近隣のビルの屋上を借りて、基地局を設置する方法が考えられます。
いまやインターネットは、電気やガス、水道と同じ生活に欠かせないものです。困難は多くでも、国の政策としても、マンションへの5G導入は推進することでしょう。
有線から無線の方向へすすむマンション(集合住宅)
戸建てと違い、配管や設備が複雑で手間のかかるマンションは、今後、無線化される方向にあることは間違いありません。
築年数が古いマンションでは配管が無く、VDSL(メタル回線)や光回線が配線できない部屋もあります。
また、メタル回線が古くなり、接続の不安定、接続不可になる場合もあるでしょう。配管が古く、メタル線を新たに引き直すことが難かしこともあるので、修理が困難な場合もあります。
同じ理由で光回線を新規に配線できない場合も少なくないのです。
このようなケースの場合、残る手段は無線しかありません。といっても、ホームルーターでは、光回線と同じ速度は望めないでしょう。
たしかに、公衆無線接続のホームルーターは工事が不要なため、電源さえあれば使用できて便利です。もし、ホームルーターで満足できるのならば、それに越したことはありません
しかし、今後、ますますインターネットの高速化が求められます。ゲームや動画、VRなどの娯楽はもちろん、テレワーク、IoTなど産業分野でのニーズも増え続けている中、今後も5Gの必要性は高まる一方といえるでしょう。
リフォームのとき通信線や配管に注意しよう
リフォームのときに、部屋の通信線や配管が使用できなくなる場合があります。もし、リフォームをする場合、必ず工事会社に「通信線や配管」に支障が出ないか確認しましょう。
また、過去にリフォームしたことがある部屋を借りる場合、管理会社に「通信線や配管」が問題なく使用できるか確認することが大事です。
後から修理しようとすると、たいへんな手間と時間がかかります。最悪、有線でのインターネット接続を、あきらめなければならない事態になるかもしれません。
とにかく、5Gが普及するまで、有線でインターネットが使えるよう頑張りましょう!