数年前から「空き家問題」が話題になっています。
空き家が増え続け、その処理に自治体や近隣が頭を悩ませているのです。
空き家をそのままにすると、犯罪の温床になったり、衛生上も好ましくなかったりします。空き家が風雨や地震でいたみ、倒壊するおそれもあるでしょう。
一方で、その空き家をリフォームして再利用する人がいます。いま流行の「DIY大家」ですね。
リフォームやDIYした空き家を貸し出し、家賃で稼ぐわけです。
空き家を何軒も再利用して貸し出し、月収100万円も稼ぐ大家さんもいます。
・・・という話を聞き、「おれも、やってみようかな」と思い、私は、いろいろ本やネットで情報を集めてみました。
300万円で空き家が買える?
最初、かなり元手の金が必要なんだろうな、と思っていましたが、調べてみると、なんと300万円ぐらいでも可能なようです。300万で家が買えてしまうのです。
もちろん、これは都心部では無理です。郊外の少し不便な土地にある空き家を狙うのです。
私は、自分の家をもつには、1500万円以上はかかるものだと思っていましたから、驚きました。いま住んでいる私の家は、土地付きで2500万円もしたからです。
300万円ならば、手持ち資金でなんとかなります。
たとえ入居者が入らず、家賃収入が無くても、月々の返済がないので精神的に楽です。気長に待てばいいんですね。
どうしても入居者が決まらない場合は、売ってしまえばいいだけ。少し損をするかもしれませんが、新築マンション投資のように、失敗して何千万円も損することはありません。
得意な技術でDIYして、戸建て賃貸の価値を上げろ
月収100万円の大家である舛添菜穂子著「パート主婦、戸建て大家さんはじめました」によると、自己資金は500万円はあったほうが余裕がもてるそうですが、300万円でも足りた物件もあるとのこと。
私の場合、とくに急ぐ必要もないので、勉強がてら、ゆっくりと300万円で「空き家再生大家」を目指したいと思います。
うまくいけば、実質利回り15パーセントぐらいの物件を見つけられるかもしれません。この15パーセントという利回りは、7年半ほどで元をとり、それ以降は不労所得になるということです。
利回りを上げるには、初期投資を、できるだけ抑えること。そのために、自分でできるところはDIYして、難しいところだけ本職にリフォームしてもらい、費用を低くすることが大事。
ということで、自分ができるDIYをピックアップしてみると、次のことが考えられます。
・LAN配線工事で、ネット環境を快適にする
・電話工事
・ドアホンをカメラ付きにする
・電気コンセントや照明を修理する
・家電製品の取付
・床や壁にシートを張る
・床や壁の塗装
・フローリングや木枠、木製家具のリペア
これだけのことを自分でやれば、かなりリフォーム代を節約できます。状態のよい空き家ならば、業者に依頼する必要もないかもしれません。
私の場合、長年、通信工事の仕事に携わってきたので、インターネット環境を快適にしたり、防犯カメラの設置をして、物件の価値を上げることができます。
いろいろ空き家DIYの本やブログを読みましたが、そこまでやっている人は皆無でした。業者に依頼すれば、費用も高額になりますが、自分でやれば安価でできます。
これで少しでも他の物件に差がつけられればラッキーです。
自分でコントロールできる投資ほど成功しやすい
私が「中古戸建て大家」に興味をもった理由は、自分でコントロールできるリスクの部分が一番、多い投資だと思ったからです。
株式投資やFAX、新築マンション投資、太陽光発電投資などは、複雑すぎて、とても素人の手に負えるものではないでしょう。
ところが、中古戸建て投資は、それなりに勉強をすればリスクを最小限に抑えることができる。また、自分のDIY技術を生かすことができます。
不動産屋やリフォーム業者とうまく付き合えれば、そこから仕事の紹介などもきたりして、販路を広げることもできます。
だから「中古戸建て投資」は、投資というよりも、起業といったほうがいいかもしれません。
もちろん、その分、手間が掛かります。
新築マンション投資、太陽光発電投資などは、投資家が手を加えられる部分が小さいだけに、他人に任せる部分が多くなります。楽ではありますが、この「この他人に任せる部分」が大きなリスクとなります。
まず、費用の計算が複雑です。
実際、新築マンション投資の場合、2000万円くらいの価値しかない区画(部屋)を3000万円で業者から買わされたり、原状回復費や維持費、固定資産税、空室状態が続くなど、さまざまなリスクや費用が隠れていたりします。
太陽光発電投資の場合、電子機器なので故障や劣化、破損などのリスクがあります。
僻地の土地を購入しての太陽光発電の場合、費用も1000万円から2000万円もかかり、設備の盗難や風、雪、雑草、鳥の糞など自然災害、近隣への被害などの危険があります。
素人が、これらの複雑なリスクに対処するのは、とても困難です。失敗して多額の借金を負う可能性が高くなります。
その点、中古戸建て投資は、工夫次第で、自分でコントロールできるリスク部分が多いといえます。
自宅と空き家で稼ぐ、ヤドカリ投資もおすすめ
私は、東京の23区内に戸建てに住んでいますが、土地価格の安い千葉県に引っ越すつもりで、空き家物件をさがすこともできます。
いま住んでいる家を人に貸し、自分は千葉県の中古戸建てに住むということです。これを「ヤドカリ投資」というとのこと。
いま住んでいる家ならば、月8万円の家賃で貸せそうです。諸経費を引いて、毎月7万円の家賃収入が見込めます。
投資資金300万円で計算すると、四年弱ほどで費用を回収でき、それ以降は毎月7万円の不労所得となります。実質利回りは、約28パーセントにもなります。
空き家投資に関する本を読むと、利回り15パーセントから30パーセントくらいが普通のようです。なかには40パーセントというような掘り出し物もあるとのこと。
新築マンション投資や太陽光発電投資は10パーセントがいいところです。利回りから見ても、空き家投資に分がありそうですね。
世の中に、楽して儲かる投資などありません。あったとしても永続性がなかったり、大きなリスクが隠れていたりします。
これまで培ってきた自分の技術と組み合わせ、コツコツと積み上げる投資が堅実ではないでしょうか。
あまり儲からなくても、今の収入に毎月5~6万円がプラスになれば、嬉しいですよね。まず、月5万円の収入アップを目指して頑張ろうと思います。